2011年10月24日月曜日

4-2 英語教材および学習法のまとめ。

YouTube上には驚くべき量の英語教材が溢れている。
これらを使って学習する方法を再度まとめる。

1.日本人の脳に刻み込まれた、誤った英語脳を初期化する。
文法やローマ字から英語に入ったほとんどの日本人は最初の「理解の枠組み」が壊れている。土台が壊れている所に建物を建てるのは至難の技。それが今の日本人の英会話習得を必要以上に「難行・苦行」にしている。
言葉は
「世界を音に結びつけて表現したもの」
文字も文法も後から生まれた。言語の歴史は10万年、文字の歴史は5千年、文法はたかだか500年。
音はリズム、イントネーション、感情を合わせて一つのもの。
その基本を、恐ろしくらい基本的な音声教材から「文字、文法」無しに頭に刻み込む事で、誤配線を初期化し、そこから徐々に積み上げていく。

この1が本当に大事な基礎工事。これが確立しないと後がどんどん難しくなる。

2.基本文型と基本単語の使い方を見につける。
英会話に必要な基本文型、単語の数はどの程度だろうか?
業種によって違うが、おそらく、単語数3000、基本文型30くらいが経験的な数。業種によってあと必要な専門用語。寿司職人なら魚。理容なら髪型。ファッションなら素材、デザイン用語、それらは少ないようでちょっと数えればすぐに500や1000になる。その4000単語くらいが「音」として身につけば、ほとんどのビジネスではOk。

そして、ほとんどの日本人は中学三年生までの英文法を「音と感情」で再学習すればOKじゃないかな?

このブログでは1の「英語脳の初期化」しか説明していない。
このあと2の基本文型と基本単語の使い方は、日本人が間違いやすい重要点だけを説明し、補足の参考書(サイト)も示す。ここで2を全部説明するのは時間的に難しいので、基本的な勉強方法を示す。あとは豊富にYouTubej上に存在する教材で勉強は十分可能だ。

さて、まず、以下に、自分が調べた、YouTube上の参考サイト。

これは普通の日本人なら、何度やってもやりすぎる事はない。

■超初級~初級
http://www.youtube.com/watch?v=3h0dq5TrnBQ
http://www.youtube.com/watch?v=MaMS_of8cKU
http://www.youtube.com/watch?v=qI1yQQ8Ppa4

■中級
http://www.youtube.com/watch?v=lBzxe0te3Mo
http://www.youtube.com/watch?v=fxjK_rGepio

また、中級以上の難しいが、頻出する単語に絞ったサイトもある。

■単語
http://www.youtube.com/watch?v=DiFEyjpfvNY

3.文化の翻訳
これが普通の参考書には書いてないけど、とても大切なこと。
1-3 重点(1) I’m sorry をThank youに!
に述べたが、これは実は文法以前の「心の形」みたいなもの。
この原則はコミュニケーションにおいての「土台」。
これは実例を示しながら、さらに説明を続けていく。

実は通常の英会話教材では2の部分がほとんど。
しかし1と3で音と文化の基礎工事をしっかりすれば、2は自然に身体に染み込むのである。

4-1 脳は進化し続ける

本ブログを書くにあたり、15年前に読んて衝撃を受けたピンカーの著書の再読から始まり、言語学、認知科学、脳神経科学、分子生物学関連の論文を片っぱしから乱読してみた。

一つの衝撃的な論文に出会い、それを軸にgoogle検索するとさらに衝撃的な論文に当たるの繰り返し。これを一週間続けたら知恵熱を出して寝込んでしまった。

このブログの最初1-0に、現在の英語教育は自分の「古びた」認知科学的な知識と経験から見ても間違っていると書いた。しかし現実はさらに加速していた。英語教育だけでない、人間の知的発達から生命体の進化に至るまで、過去200年にわたる研究の知見を凌駕する変化が、このたった10年間で起きていたとは知らなかった。

過去の人間観すら根底から覆すくらいのマグマのパワーは爆発寸前。

例えば、

1.脳の中に記憶が定着する時は遺伝子発現によって新たなタンパク質がダイナミックに生成され、脳内の構造を組み替える。

2.脳の神経細胞は、神経刺激に対応して、リアルタイムで筋肉のように「動き、形を変える」。しかも0.1秒単位で。

3.後天的に学習された事も、遺伝によって子孫に伝わる。

このどれもが20年前に言ったら、トンデモ学者の烙印を押さ、学会追放になったもの。(実際に20世紀初頭に3を言った学者は認められす、自殺さえしている。)

そして進化という何十万年単位の環境との相互作用で行われると思っていたものが、人間の時間スケールでも起きうることが証明されつつあるようだ。

これらの事実は、本人の意思の力で、人間は何時でも進歩する事ができるという希望を示しているように思える。

「言語は楽器やバレエのように条件反射の組み合わせである」という説(?)も、どうやら証明されつつあるようだ。(ドイツでそのための学会すら出来ているのには驚いた。)

では、一週間程度、時間があいてしまったが、また集中して再開。

現実的に、YouTube上に十分以上の語学教材があることは確認した。学習に必要な素材は何の苦労もなく手に入るのは驚くべきこと。

今後は、それの個別に細かい説明を加えるよりも、学習法そのものと方向性に関しての説明に重きをおくつもりである。英語を使って実際にビジネスのコミュニケーションに必要な「文化の翻訳」は自分の経験から説明できる一番重要なものと再確認したので。

脳は進化し続ける、年齢制限は無い。